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技能実習に代わる育成就労制度は、2027年(令和9年)4月1日の施行が予定されています。2026年4月6日には**「育成就労制度運用要領」**が入管庁のサイトに掲載され、同年8月5日に更新されました。5月28日には「育成就労制度Q&A」も更新されています。

制度の骨格を示す実務資料がそろってきた段階です。この記事では、運用要領のポイント資料に沿って、受入れ企業が施行までに押さえておくべき点を整理します。

① 育成就労計画の認定制

育成就労では、育成就労外国人ごとに、3年間の育成就労期間について育成就労計画を作成し、外国人育成就労機構の認定を受ける必要があります。

技能実習でも技能実習計画の認定が必要でしたが、育成就労では3年間を通した計画として作り込むことになります。計画には、後述する技能と日本語の目標を定めなければなりません。

② 監理支援機関の許可制——「取り直し」が必要です

ここは組合・監理団体にとって重要な点です。

技能実習制度で監理団体の許可を受けていた団体であっても、育成就労制度のもとで監理支援事業を行おうとする場合には、あらためて監理支援事業の許可を受ける必要があります。

なお、監理支援事業の許可を受けた場合は、技能実習法に基づく一般監理事業の許可を受けたものとみなされ、監理団体として活動することも可能とされています。

許可の流れは、監理支援事業を行おうとする者が外国人育成就労機構に許可申請を行い、機構の地方事務所による事前調査を経て、厚生労働省・法務省が内容を確認・協議し、労働政策審議会の意見聴取を経て許可証が交付される、というものです。手続に相応の期間を要する構造になっています。技能実習生を受け入れている企業は、取引のある監理団体が許可を取得する見込みかどうかを早めに確認しておくことをおすすめします。

③ 技能と日本語の「目標」を計画に定める

育成就労計画には、育成就労が終了したときに到達すべき技能および日本語の能力の水準を、育成就労の目標として定めなければなりません。目標とする試験は、受け入れる分野・業務区分に応じて、分野別運用方針で定められた試験・水準である必要があります。

技能に係る目標は、次のいずれか(分野別運用方針で定められたもの)です。

  1. 修得させる技能に係る3級の技能検定の合格
  2. これに相当する育成就労評価試験の合格
  3. 修得させる技能に係る特定技能1号評価試験の合格

日本語能力に係る目標は、日本での生活に必要な日本語能力および従事させる業務に必要な日本語能力を、試験による方法で証明することとされ、原則として日本語教育の参照枠のA2相当の水準とされています。

受験させる義務があります

  • 育成就労実施者は、3年間の育成就労の終了までに、目標として設定したいずれの試験も受験させる義務があります
  • さらに、目標達成に向けた中間的な評価として、育成就労の開始から1年以内に、目標として設定した技能試験および日本語能力の試験の一定水準の試験を受験させる義務があります

「気づいたら受験させていなかった」では済まない構造です。入社1年目のスケジュールに、試験の受験を最初から組み込んでおく必要があります。

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受入れ人数、監理団体の許可の見込み、試験のスケジュール。施行までに決めるべきことを整理してお伝えします。初回相談は無料です。

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④ 受入れ体制について求められること

運用要領のポイント資料では、受入れ体制についても具体的に示されています。

健康状況その他の生活状況を把握するための措置

  • 労働安全衛生法に定める雇入れ時の健康診断・雇用期間中の定期健康診断を適切に実施すること
  • 健康状況に問題がないか、定期的に本人から聞き取りを行うこと
  • 緊急連絡網の整備定期的な面談で日常生活の困りごとやトラブルの有無を確認すること

入国後講習の施設確保

単独型の育成就労、および外国の取引先から外国人を受け入れる等の監理型の場合は育成就労実施者が、それ以外の監理型の場合は監理支援機関が、入国後講習を実施する施設を確保しなければなりません。なお入国後講習は、講師と育成就労外国人が同時に双方向で意思疎通する方法(音声と映像が伴うものに限る)により、オンラインで実施することも認められます

素行が善良であること

育成就労外国人になろうとする方について、母国内および母国外における犯罪歴(拘禁刑またはこれに相当する刑に処せられたもの)が対象となります。単独型、または送出機関の取次ぎを受けない監理型の場合は、計画の認定申請時に素行が善良であることを証する書類の提出が必要です。送出機関の取次ぎを受ける場合は、あらかじめ送出機関において同じ書類により確認していることが必要とされています。

転籍について

育成就労では、技能実習と異なり、本人の意向による転籍が一定の条件のもとで認められる点が大きな違いです。条件は分野や就労期間によって異なり、分野別の運用方針等で定められます。自社の分野の取扱いを、施行前に必ず確認してください。

なお分野別の運用要領は、ビルクリーニング、リネンサプライ、工業製品製造業、自動車整備、鉄道、外食業、木材産業などの分野について順次公開されています。

施行までのチェックリスト

  1. 取引のある監理団体が監理支援機関の許可を取得する見込みかを確認する
  2. 自社の分野の分野別運用方針・運用要領を入手し、目標となる試験を確認する
  3. 試験の受験スケジュール(開始1年以内の中間評価を含む)を採用計画に組み込む
  4. 健康診断・面談・緊急連絡網など、生活状況の把握体制を整える
  5. 現在受け入れている技能実習生の在留期限と移行のタイミングを洗い出す

出典

  • 出入国在留管理庁・厚生労働省「育成就労制度運用要領のポイント」
  • 出入国在留管理庁「育成就労制度運用要領」(令和8年4月6日掲載・令和8年8月5日更新)
  • 同「育成就労制度Q&A」(令和8年5月28日更新)

※ 本記事は2026年8月15日時点で公表されている資料に基づく解説です。施行までに運用が追加・変更される可能性があります。個別の状況により判断は異なります。

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